猫は自由、奔放、勝手、気まぐれな動物と表現されています。猫ブリーダーが猫の生態系など多方面から観察し感じ取れた事をそのままお話したいと思います。皆様の参考になれば幸いです。
つぶやき
ブリーダーの使命について思う事。ブリーダーは”種を守る”という使命があります。スタンダードを守るとは意味が違うと思う事が有ります。スタンダードとは公認種となった時の諸々を数値化、様姿などを基準としているもので、やもすると数十年前の情報のままでこれを基準とする考え方なのです。人間も進化してますがペット動物の進化を良しとしない考えでもあるのです。『種を守る=スタンダードを守る』ではないと思います。顔形などを見てスタンダードでは無いとか・・・過去に言われた事も多々。当然、昔のスタンダードを守る方も居て良いと思うし、種を守り改良する人もいて良いと思います。UPデートも必要。自由とは違いますが。
◉表をご覧頂いて解る事は、猫ちゃんは生まれてわずか1年で人の20倍のスピードで成長しているのです.
◉1年以降は人の4倍の速さで歳をとっている事になりますね。
◉猫は人と比べると駆け足で生活してる。毎日を大切に、愛情をもって付き合って欲しいと思います。
◉猫は本来、群れを作って行動する動物では有りません。単独行動をしています。
◉雌猫の行動エリアは意外と狭く、雄猫の行動エリヤは雌より多少広いようです。。
※猫は警戒心、自衛心、防衛心が異常に高い動物です。これも自然界での生き残り、天敵の多い弱い動物で有った事を感じます。
◉猫の発情は日照時間に関係が有り、それにより季節を知ります。猫の発情期間は長く、その間交尾が無いと数日後からまた発情を繰り返します。
◉他の哺乳動物と違い排卵日は決まっておらず”交尾の刺激により排卵”するという不思議な生殖です。子孫を残す事が難しい動物だからこそ確実に受胎しようとする体になっています。
◉ブリーディング環境下では栄養も充分な事もあり出産後、約30日 まだ授乳中、それでも子孫を残そうと発情をします。
※野良猫観察で生存率が低いと感じた事、又非常に神経を使う動物と感じ取れる行動が観察上に有ります。
◉野良猫は自分の行動エリア内で住み良い場所を拠点とし行動し、出産もエリア内の最善な場所(食の確保ができる、天敵への恐怖がおよそ無い)と感じた所で出産します。栄養状態が良いわけでは有りません。
◉およそ1週間ぐらいは食事も捕らずひたすら子猫の世話をし、その後空腹を満たす、又母乳を出す為、食物探し行動をします。
◉殆どの猫は飼育過程の中、1度別の場所へ”お引っ越し”をすると言われていますが、これも天敵に存在を知られたくない、我が子を守る為の行動です。存在を隠す為、離れた所を選び穴掘りしてウンチを埋めます。同じ意味をもつ行動です。
◉野良猫には、可哀そうと思う部分も沢山あります。お腹に線虫(回虫、他)、原虫、ダニ、ノミ、が居たり猫エイズ、白血病、その他の感染症のキャリアが沢山います。
◉そして、産まれた子猫の殆どは感染症で死亡しています。この状態は人の目に触れず中々確認に至らないです。人は野良猫の歩く姿を見て”丈夫だな”と見て、感じている方が多いのではないでしょうか。それは極僅かに生き残った猫だと思われます。
◉微細な神経を持つ猫、ストレスを受けやすい動物、何がストレスになるか、なってるか、個体差も有り人が判断できるものでは無いと思います。家庭でペット飼育している猫にも配慮が大事と思いました。
”借りてきた猫”とは
”借りてきた猫”という例えが有りますが、これは正に猫の様を人の変わり様にあてはめた表現です。明らかにストレス状態です。
◉お子様が自宅では”ドタンバタン”とワンパクな、はつらつとした生活ぶりですが他のご家庭に行くと、普段とはかけ離れた、驚くほどおとなしい、こんな事有りますね。この様な事を”借りてきた猫”と表現します。
◉お迎えした猫の場合、育った場所と違う空気感、見た事も無い風景、見知らぬご家族など敏感に感じ取り、恐くて怖くて、生涯最大なストレスを受ける期間となる、同時にストレスによる免疫力の低下を引き起こします。
習性利用と爪切り(1)
質問の中で多いのが”爪を切らせてくれない”という事があります。”借りてきた猫”の状態を利用する事で爪切りができます。 ストレスがかかる事ですので短時間で済ませる様にしてください。(散歩等の習慣もなく全く屋外を知らない飼い猫に限ります。)
猫の脱走と対応(2)
室内飼いの猫も外に興味を持ちます。特に去勢避妊をしていない場合は強いです。
あるある、ペットサロン!!(3)
トリマーさんから”大人しくいい子でした”と言われた事ありますよね。
これも、”借りてきた猫”状態を意味する事です。これもストレスを受けてると思いますね。
お迎えした子猫に対し、人は可愛がる行動の中で抱っこする、なでるという行為をしますね。
”猫を好きな人は、猫に嫌われる”と言われます。なぜ?
猫とストレス
web情報等の中で、猫とストレスは非常に関係深い事の表記があります。ですがストレスとは非常に曖昧な表現です。
猫とのコミニュケーションと学習
猫も犬も学習出来る動物です。
猫にさせて欲しい事、沢山ありますね。ブラッシング、点眼薬を注す、抱かれるのを嫌がる、その他有りますね。全て焦らず学習させる事でさせてくれるようになります。